よしもとばなな「さきちゃんたちの夜」新文庫 2013年

私の周りにも「さきちゃん」がいるので買って読んだ。この本は「さきちゃん」が主役の短編集。5つの話全部にさきちゃんが出てくる。一番気にいったのは、豆のスープの話。老夫婦とその息子と離婚した奥さんと娘の咲ちゃん。離婚後、娘と一緒に、だんなの両…

テレビ朝日「ハケン占い師アタル」

大物脚本家、遊川和彦のドラマ。一癖も二癖もあって私は彼のドラマが好きだ。今回は霊視できる派遣占い師アタルちゃんのお話。杉咲花ちゃんがアタルちゃん。その母親が、若村麻由美。派遣先がイベント会社のDチーム。メンバー全員問題を抱えていて、職場の雰…

日本テレビ「家を売るオンナの逆襲」

「私に売れない家はない!」と北川景子が毎回びっくり眼で叫ぶ、好評ドラマの第2弾。水戸黄門並みの明確なストーリー展開。北川景子のコミカルな奇人天才不動産屋がお客の心を叱咤激励して家を売ってハッピーエンド。働き方改革、LGBT、ダブル不倫など、今ど…

ウインターブラザーWinter Brothers(2017 デンマーク・アイスランド)

2019年北欧映画第2弾。今回は雪と石灰と裸の映画。デンマークとアイスランドの合作らしい。色彩は北欧チックだが、中身は重くて救いがない。寒そうな北欧のどこかの田舎町の石灰工場で働く兄弟の話。弟エミルは社会性に欠ける、ちょっとやばい人。工場の薬品…

ルールズ・フォー・エヴリシング The rules for everything (2017 ノルウェー)

毎年この時期に北欧映画を見ている。今年は友人が招待してくれた。ありがとう。この映画はノルウェーの映画。地下資源が豊富で、まじめなお国柄のノルウェー。お友達もいないし、行ったこともないからノルウェーの知識は乏しい。映画は幼い少女が「世界には…

井上ひさし「自家製 文章読本」初版昭和54年

井上ひさしを続けざまに読んでいる。面白い。日本語の広い知識と並々ならぬ愛情が好きなのかも。この本は、井上ひさしの言葉へのこだわりの源泉みたいな気がする。少々こだわり過ぎてついていけなくなった部分もあったけど。言葉を生業とする人の志の高さだ…

アリー スター誕生 A Star Is Born(米2018)

今年は音楽映画の年だった。最後がレディガガ主演のアリー。一番楽しみにしていた映画でもあった。才能溢れる若者がスターに見いだされ、やがて大スターになる話。内容はベタだったが、レディガガの歌が素晴らしいのと、ブラッドリークーパーがあまりにもチ…

ペール・ヴァールー&マイ・シューヴァル著「笑う警官」(角川文庫1972年)

スウェーデンの警察小説。夫婦が共著で書いている。マルティン・ベックシリーズとして10作ほどあるらしい。そのひとつがこれ。ストックホルム郊外で2階建ての路線バスで殺人事件が起こる。その捜査の中心がマルティン・ベック刑事だ。北欧というと、ムーミン…

NHKドラマ10「昭和元禄落語心中」

岡田将生と山崎育三郎のダブル主演のドラマ。タイプの異なるふたりの男が共に落語を愛し噺家になる話。落語を真ん中にして対称的なふたりの男は、やがて「みよ吉」という芸者を挟んで、ひとりは死んで、もうひとりは生き残る。残った菊比古が八代目八雲を襲…

「ボヘミアン・ラプソディ」(2018)

クィーンのことはよく知らないで見に行った。映画の出来事が本当かどうかは分からない。映画はとても良かった。前半はフレディ・マーキュリーの話し方が気になってうまく乗れなかったが、後半はどっぷり。涙ぽろぽろ。クィーンの音楽は美しくて力強い。子ど…

よしもとばな「ゆめみるハワイ」幻冬舎文庫2015年初版

ハワイ好きの友人から読んで欲しいと言われた。私がハワイ島在住の男性と知り合ったと告げたせいだ。ハワイ島のコナに住むその男性とはその後大した進展はない。近い将来私がハワイ島に行くかどうかは全くわからないが、「ゆめみるハワイ」はそんな曖昧さも…

井上ひさし「私家版 日本語文法」新潮文庫 初版昭和59年

井上ひさしの日本語の本。私家版なので、文法学者じゃないけど自由に物を言うぞとの宣言らしい。博識な井上ひさしのやや慇懃な物言いも面白いのでだんだん気にならなくなる。彼の言葉に対する貪欲な好奇心と繊細さに驚くばかり。言葉の底辺に流れる「自由平…

TBS「大恋愛」

ムロツヨシと戸田恵梨香のラブストーリー。大石静先生の脚本だ。若年性認知症にかかった主人公と彼女を愛する男性のお話。もうそれだけで涙が出てくるベタなお話なのだが、なかなか毎回良いのである。主役の戸田恵梨香がまずかわいくて切ない。相手役のムロ…

こだま「夫のちんぽが入らない」講談社文庫

話題の本が文庫本になっていた。予想していた話と全然違った。タイトルが衝撃的だったからその真相が知りたくて読み出した。真相はわからぬまま、違う話が展開。タイトルにダマされたとも思ったが、それはそれで面白い話でもあった。「ちんぽが入らない」な…

日本テレビ「今日から俺は!!」

今一番幸せにしてくれるのがこのドラマ。嶋大輔の「男の勲章」が疲れた心にしみる。やはり日本はなんのかんの言ってヤンキーの国。ツッパリのお兄さんがうようよいて、スケバンのお姉さんが長いスカートはいてないと。喧嘩と恋愛、そして友情、話は全然深く…

日本テレビ「獣になれない私たち」

「けもなれ」の脚本は話題の野木亜紀子さん。「アンナチュラル」の好印象を受けて「フェイクニュース」「けもなれ」と見た。「けもなれ」は「私は無理~」と友人は早々に脱落した。視聴率は低い。私は結構好きだ。新垣結衣と松田龍平、田中圭、黒木華、イマ…

有吉佐和子「華岡青洲の妻」新潮文庫(初版昭和46年)

何度もテレビドラマや舞台になっている作品だが、原作の本を読むのは初めて。時代は江戸時代後半。場所は和歌山紀州。麻酔薬をつくり外科手術を可能にした麻酔医華岡青洲と、その母と嫁の壮絶な女の戦いの物語。いやあ濃い話。嫁にもなれず、息子も持たない…

遠藤周作「沈黙」 新潮文庫(初版昭和56年)

重いが面白かった。映画を見ているような感覚で一気に読んでしまった。江戸時代の初め、キリスト教が禁止された頃の話だ。それでもポルトガル人宣教師たちは、はるばる海を渡って日本にやってきた。やっとの思いで上陸した宣教師たち。信徒たちに保護されし…

陰影礼賛 谷崎潤一郎 中公文庫(昭和50年初版)

古い本を読んでいる。だが中身は古びていない。時代を越えて、耳元で谷崎潤一郎が話しているような、ちょっと奇跡的な感覚を持つ。電車の中では特にそう感じる。この本が書かれた昭和の初めは明るい時代ではなかった。今ならLEDライトが隅々まで照らすが…

井上ひさしほか著 文学の蔵編 井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室 新潮文庫(平成14年)

井上ひさしが亡くなって8年。すっかり存在すら忘れていた。この本は一関で開いた彼の作文教室の文庫化。井上ひさしにちゃんと教えてもらえば、私もうまくなるかなと思って読み出した。作文教室は原稿用紙の使い方から始まった。知らないこともたくさんあった…

カメラを止めるな(2017日本)ユーロスペース

話題の映画を見に行く。ゾンビ話に飽きた頃から展開して後半はケラケラ。低予算映画だけど話題になるはずだ。「安い」「速い」「仕上がりソコソコ」の監督という設定が笑えてしまう。今、社会に求められているのは、まさにそれ。お手頃値段でそこそこ満足。…

中野孝次 「ブリューゲルへの旅」 河出書房 1980年

昭和55年の文庫本。日本エッセイストクラブ賞を受賞。まだ多感だった頃に読んだはずだが、中身の記憶がない。感動した覚えだけがほんのり残っている。再読で記憶が少し蘇った。10代の私、なかなか頑張っていたのかも。昨年はブリューゲルの「バベルの塔…

NHK ドラマ10「透明なゆりかご」

清原果耶が産婦人科の17歳の看護助手を演じるドラマ。人気マンガのドラマ化らしい。産婦人科医が瀬戸康史。先輩看護婦が水川あさみ。毎回胸に刺さるような深刻な話を、清原果耶の純粋な目線から静かに語られる。第6回「いつか望んだとき」も、胸に刺さった。…

dele(ディーリー) テレビ朝日

深夜ドラマに豪華な俳優陣。最近こういうのが多い。これもそのひとつ。主演が山田孝之と菅田将暉。前回は柴咲コウも出てきた。橋本愛が今回のゲスト。贅沢だね。ドラマは死後クライアントのデータを消去するという仕事をしている山田孝之と、それを手伝う菅…

a-nation BoA , m-flo, 東方神起 in 東京味の素スタジアム

東方神起がヘッドライナーの夏フェス。当日の午後、突然ピンチヒッターで行けることになった。会場は9割女性。お目当ての東方神起は1930からだから、夕方のアリーナ席は空席が目立つ。日が傾くと場内は涼しくなった。あのBoAちゃんの登場。BoAちゃんは相変わ…

TAP WAVE 忘れ去られたBIG WAVE vol.3 秋葉原ライブガレージ秋田犬

友人がタップを習っている。誘われて生まれて初めてタップを鑑賞した。会場は秋葉原。久しぶりに来てみれば、街の様子がすっかり変わっていた。小ぎれいな秋葉原。どこにでもあるチェーン店のお店が一杯、もはや私の知っている秋葉原はない。マンションの地…

広瀬浩二郎「目にみえない世界を歩く 「全盲」のフィールドワーク」平凡社新書(2017)

友だちに目の不自由な人がいるので買ってみた。著者は大阪にある国立民族博物館の学芸員。「触れる」展示に力を入れている。著者によると、そもそも視覚は一瞬のうちに大量の情報を伝えるパワフルな感覚らしい。そんなことに気付きもしない「見常者」は、視…

植田正治写真美術館 「山陰にて」

米子の駅から20分ほど車で行くとある。大山がきれいに見える場所だ。灰色のコンクリートの建物がぽつんと緑の真ん中にある。写真家植田正治のことは福山雅治が好きだということで知った。テレビの日曜美術館でも取り上げられていた。少し時間が出来たのでや…

テレビ東京「宮本から君へ」

主役宮本役は池松壮亮。テレビ東京の深夜のドラマ。出演者が凄い。松山ケンイチ、柄本時生、蒼井優、ホッシャン(星田英利)。最近のテレ東のドラマは本気だ。スケールは小さめ。だけど中身は深い。そぎ落とし方が上手だと思う。今回の宮本の面白さは文句な…

夏目漱石「草枕」岩波文庫

20歳までほとんど本を読まなかった。黙読が苦手だった。目で追っても頭に入らないのだ。仕方がないから声に出さないで音読する。読む速度はカメだが、今は読書が出来る。高校生の夏休みに読む新潮文庫の100冊系はほとんど読んでいない。夏目漱石も読んだのは…