アート

大竹英洋写真展「アラスカ 星野道夫の足跡を辿って」Cannonオープンギャラリー

友人からの案内葉書を片手に品川のCannonオープンギャラリーへ見に行った。休日の午後だが、会場の写真展は静かだった。撮影OKなので、大きいカメラで撮影している人もいた。シャッター音が響くほど静かで写真を見るには最適だ。こじんまりしたスペースでの…

「芳幾 芳年 国芳門下の2大ライバル」三菱一号館美術館

一度は行きたいと思っていた美術館。このテーマの展示ならそれほどでもないかと思ったが、そこそこの人出。作品も小さいし、細密に描かれているので、皆、かぶりつきで見る。実にストレスが溜まる展示だった。それでも展示数が多いので、皆息切れして、後半…

「三井家のおひなさま」三井記念美術館

三井記念美術館は初めて来た。三井本館の立派な建物の一部が美術館になっている。お雛様の部屋は重厚な洋館で、赤い毛氈の上にどーんと座るお雛様たちはうやうやしく輝いていた。3月3日を過ぎた会場は、嫁入り時期をとうに過ぎた女性たちで賑わっていた。…

「佐伯祐三 自画像としての風景 」東京ステーションギャラリー

有働さんが高校の後輩だからか、音声ガイドしているらしい。東京駅丸の内北口のステーションギャラリーに初めて行ってきた。会場はやや狭いが、なかなか雰囲気のあるギャラリーである。佐伯祐三は昔から好きだった。子どもの頃、根津甚八が佐伯祐三を演じた…

「李兎煥 Lee Ufan」国立新美術館

前から見たかったのだが、なぜ見たかったのかは思い出せない。最近忘却力がすごい。雨の国立新美術館は二科展のせいか、予想以上に騒騒しい。喧噪から一転して会場は静かな世界。リ・ウーファンは現代アートの人で韓国出身だが、日本での創作も長く、今では…

「ルードヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡」 国立新美術館

毎日書道展を見に行った時に気になった展覧会。12時の回からの入場券だったが、余裕があったようで11時から入場できた。館内はちょうどいいくらいの人の入りで、一枚一枚ゆっくり見られ、最高の鑑賞空間。ケルンにある個人の収集家ルードヴィヒ夫妻が寄贈し…

江戸のエナジー 風俗画と浮世絵 静嘉堂文庫美術館

季節外れの暖かさもあり、ちょっと散歩がてらに静嘉堂文庫の美術館まで行った。展示の最終日だったこともあって、人はたくさんいた。三菱財閥所有の錦絵やら屏風やらが展示されていた。さすが財閥、立派なコレクション。江戸のエナジーの入口は、英一蝶と円…

東洋文庫ミュージアム

秋の日の午後、ただ券をもらったので駒込までお出かけした。もらわなければ行かなかったし、存在さえ知らなかったところだ。六義園の近所で立派な建物。厳重な感染予防対策をして中に入る。ここの呼び物は2階にあるモリソン書庫。洋書が一杯、照明が絶妙で…

マコンデ美術館 in 三重県 伊勢二見

たまたま二見町の夫婦岩を見に来たら、ここにマコンデ美術館があることを思い出した。一緒に来た友人たちと伊勢まで来たご縁でマコンデ美術館再訪となった。前回から来たときから20年余り。作品群の素晴らしさにまた息をのんだ。友人の話では現地タンザニア…

岩﨑家のお雛様と御所人形 静嘉堂文庫美術館

こんなところにこんなお山があったとは。成城学園前駅からバスに乗って吉沢で降りて10分ほど歩くと静嘉堂文庫と美術館に到着する。美術館には岩﨑家所蔵の名品が展示されている。今回はお雛様と御所人形。お雛様は頭が大きくて3頭身くらいの愛らしいお人形…

植田正治写真美術館 「山陰にて」

米子の駅から20分ほど車で行くとある。大山がきれいに見える場所だ。灰色のコンクリートの建物がぽつんと緑の真ん中にある。写真家植田正治のことは福山雅治が好きだということで知った。テレビの日曜美術館でも取り上げられていた。少し時間が出来たのでや…

現代女流書100人展 セントラルミュージアム銀座

このたび結婚を延期された眞子様もご覧になったという書展を見に、異国情緒一杯の銀座に足を運ぶ。毎日書道会主催の書展なので、案内も「大字」「かな」「近代詩」などに分類されている。会場に入ると客もスタッフも、圧倒的に年配の女性が多い。日本の書道…

特別展 「運慶」 興福寺中金堂再建記念特別展 東京国立博物館平成館

東京国立博物館の「運慶」は予想通り混雑していた。博物館の奥にある平成館で開催中。「平成」も今年で29年。あと1年なのかと思うと感慨深い。どこの展覧会でもそうだが、入り口付近は混んでいる。まずは大日如来座像がお出迎え。運慶20歳の作品。奈良の円成…

吉田博展 生誕140年 山と水の風景  東郷青児損保ジャパン日本興亜美術館

吉田博の存在はNHKの「日曜美術館」で初めて知った。明治から昭和にかけての風景画家。日本国内より海外での評価が高く、版画はあのダイアナ妃の居室に掛けられていたという。平日にも関わらず、新宿高層ビル上層階の美術館は中高年で一杯だった。なんだ…

テオ・ヤンセン展 三重県立美術館

オランダの彫刻家テオ・ヤンセンのストランド・ビーストを見に行った。彫刻家と言っても作品は帆をつけた船の骨格のようなもの。オランダ語でストランドは砂浜、ビーストは生命体。テオ・ヤンセンが作った造語で、砂浜の人工生物体という意味だ。黄色のプラ…

ジャコメッティ展  国立新美術館

ミュシャ展の時の長蛇の列が嘘のように、乃木坂の国立新美術館は静かだった。スイスの彫刻家ジャコメッティの回顧展を見に行った。ジャコメッティの名前は知らなかった。神経過敏で硬質な感じかと思ったら、実際は美しくて繊細な世界だった。ジャコメッティ…

高野山 壇上伽藍 金剛峯寺 霊宝館 奥の院 宿坊「不動院」

司馬遼太郎の「空海の風景」を読んで高野山に来た。16歳の頃に一度来ているが記憶はない。7月初旬、曇った空は雨を我慢している。南海なんば駅から特急こうやで高野山へ。橋本を越えた辺りから緑が濃くなり、鬱蒼とした緑が放つ生命感が天空の宗教都市「高野…

「動物集合」 東京国立近代美術館工芸館 収蔵作品展

北の丸公園の隅っこに国立近代美術館の工芸館はあった。初夏の緑が眩しい森の奥に進むとオレンジ色のレンガ造りの洋館があった。収蔵品の中から動物をモチーフにしたものを集めて展示した「動物集合」。布、着物から始まり工芸、陶器、彫像、絵などあらゆる…

金沢 柳宗理記念デザイン研究所

金沢からは北陸新幹線で帰ることにした。久しぶりに来た金沢駅はキレイになっていた。いろんな駅がみんな京都駅みたいになっていく。いいんだか、悪いんだか。お天気が良かったので駅からぶらぶら歩いて行った。グーグル先生によるとちょうど20分。近江町市…

ブリューゲル「バベルの塔」展 東京都美術館

連休中の月曜日。東京都美術館に行ってきた。朝イチは中高年が多いがオンラインチケットで入る人は少ない。会場に入って最初の作品がいい。1mにも満たない4体の聖人の木像だ。帽子にガウン姿の立ち姿だが、服の皺から表情まで精緻で美しい。洋物の木像に馴…

ミュシャ展 国立新美術館

チェコの国民的画家アルフォンス・ムハのスラブ叙事詩がはるばる日本にやってきた。外国に持ち出されるのは初めてだとか。東京には世界中のアートがやってくる。ありがたや。平日金曜日の夕方、それなりに混んでいた。老若男女の「若」以外が一杯いた。超高…

谷川俊太郎 大岡信を悼む詩

朝日新聞の折々のうたの大岡信さんが亡くなった。新聞が手近にあった頃は時々読んでいた。短い文章の中に世界を凝縮昇華させる詩人はあこがれだ。大岡信の逝去に、谷川俊太郎が、朝日新聞に追悼の詩を書き下ろした。「本当はヒトの言葉では君を送りたくない…

これぞ暁斎 This is Kyosai ゴールドマンコレクション  Bunkamura ザ・ミュージアム

河鍋暁斎を見に金曜日の夜に行った。同じことを考えている人が多いのか、予想以上に人がいた。カラスから始まって、動物、異人さん、お坊さん、鍾馗 春画、美人、最後に仏さまと続く。配列がいい。イスラエルの「ゴールドマン」所蔵らしい。トランプ大統領の…

クラーナハ展 Cranach 国立西洋美術館

ちょっと裸が見たくて、上野の世界遺産、国立西洋美術館まで来た。お父さんと息子が同じ名前で画家をしているので、絵には父と書いてあったりする。どっちがどっちかよく分からないまま会場を進む。裸の絵は会場の下の方に配置されていた。最初からは見せな…

マリメッコ展 marimekko  Bunkamura ザ ミュージアム

渋谷Bunkamuraでマリメッコを見た。フィンランドのデザインハウスで、フィンエアーのデザインもマリメッコだ。白地に大きなピンクの花がべっとり広がる。それがいくつもいくつも途切れず布にプリントされていく。マリメッコの看板デザイン「うにっこ」だ。こ…