レストラン ビオス RESTAURANT BIO-S

小田原から東海道線を乗り継いで,、身延線西富士宮駅からタクシーで10分。道沿いのどこにでもある畑にレストランはあった。コンクリート造りに大きな窓。目の前の富士山はぼんやり霞んでいた。平らな屋根の1階建ての建物に入ると、ご主人松木さんが出迎えてくれた。料理は野菜中心。ワインは料理に合うものを持って来てもらう。長谷川さんのマッシュルームのサブレで始まる。レッドクイーン?のお芋はスモークされたチーズが真ん中でとろける。蕪のスープはベーコンが。小松菜と緑の虹鱒、野菜色々グリル、麦豚と南瓜、ニッキリーフとキウイのシャーベット。アイスクリームに赤いリンゴのデザート、最後にピスタチオが載ったお茶のメレンゲにちっちゃなどら焼き。ハーブティ。どれも美味しい。味はしっかりしている。自慢の野菜はエネルギーに満ちていて力強く甘い。松木さんが選んでくれたワインがまた絶妙。そしてなによりサービスが素晴らしい。さりげなく暖かくて。居心地の良さは料理とワインを最高に引き立てる。

窓から見える景色は畑。なんの変哲もない畑に錆びたコンテナハウスがたっている。作業用の小屋にしているのかな。畑の暮らしがそこにあり、その畑からここの野菜が来ているのだと目の前の景色が語る。畑には3匹のヤギ。その中の1匹が切ない声でメーメー鳴いていた。発情期なのにオスがいないそうだ。身をよじらせていた。

遠くまで来た。このレストランに来るだけの一日。秋の遠足は大成功だ。