奈良 西大寺

近鉄大和西大寺駅から歩いてすぐに西大寺がある。東大寺は大仏様で有名だが、西大寺は知られていない。少し時間が出来たので初詣をした。西大寺は、奈良時代には東大寺に並ぶ、官寺として立派な塔やお堂が多くあったらしい。その後、何回か消失し、鎌倉時代の叡尊が復興し現在の姿の元を作ったらしい。愛染堂にはその叡尊の坐像がある。坐像の素晴らしさなど、愛染堂の受付の男性が親切にいろいろ説明して下さる。時間があればもう少しゆっくり聞けたのだが・・・。最後に、四王堂の十一面観音立像を拝見して出た。大きな立像を見上げていると心が鎮まり、素朴な祈りが湧いてきた。大昔から、人は苦難を耐え忍び、祈りを捧げて生きてきたのだろう。仏師が魂を込めて巨大な仏像を作り、その仏に人々が祈りを捧げてきたのだろう。奈良は素朴な信仰の力に満ちている。西大寺の初詣の記念におみくじをひいた。「吉」。物事急にするはあしし、禄を求むるは善を行うにしかず。教えに従い今年は我意を捨て、修行の一年にしたいと思う。徳はあとから輝くらしい。