NHKドラマ10「女子的生活」

面白い。最近はLGTBが話題にのぼることが本当に多い。このドラマでは志尊淳がトランスジェンダーの主人公ミキこと幹生を演じている。かわいいし、見事に今どきの女子になっている。女装している男性ではない、立ち居振る舞いが完全女子なのだ。女性の格好だが、体は男性、そして好きなのは女の子という、ちょっと複雑な役柄だが、志尊淳がとてもいい。そのミキの高校時代の同級生で同居人の後藤君を演じているのは町田啓太。おバカだが可愛いげのある役で、今回は彼にぴ ったりだ。全四回の三回目はミキが故郷香住で、父と兄に再会する回だった。家族だからこそ許せないこと、家族だから摩擦を生んでしまうこと。家族だから溜まった膿を吐き出し傷つけあってしまうことなどなど。ラストで香住のカニを食べるシーンはそんなややこしさをとりあえず抱えながら生きていくミキと、それを応援する後藤君が良かった。ジーンと来た。このドラマ、ミキの声がハッシュタグ付きで画面に文字が出る。それがセンスいい。田舎で気弱に生きているテキスタイルデザイナーの女の子の微妙な自分に対する態度なども繊細で面白い。久しぶりにガッツリ見てしまったドラマ。おすすめ。