NHK大河ドラマ「いだてん」第2部

視聴率は低迷したまま、第2部が始まった。中村勘九郎も悪くなかったが、やはり阿部サダヲが出てきて良くなった。クドカンらしい疾走感が増した気がする。こうなると音楽もはまり、タイトルバックさえ鮮やかに見えてくる。阿部サダヲのちょっと大袈裟な感じ、「面倒くさい」感じが大事なのだ。桐谷健太も私の苦手な「まんぷく」の時より、ずっといい。皆川猿時やら夏帆やら、斎藤巧やら、こうなると全てが噛み合い加速度が増す。1部の最後も悪くなかった。関東大震災の話は、「あまちゃん」の時の橋本愛を思い出させた。あの静かな悲しみ。重い石が心の底で沈んでいるような。たけしの滑舌だってだいぶ良くなった。しかし、いったんケチがついてしまうとなかなか難しい。視聴率が悪いということは、50歳以上の高齢者が見ていないということで、作品の面白さとは比例するわけではない。高視聴率のテレ朝系のドラマも今の朝ドラも実は大して面白くない。ベタな良さもあるが、飽きるのだ。走り抜けるような疾走感と笑い。みんなちょっと愚かでかわいげがあって、普通の人がときどき立ち止まって見せる静かなやさしさや悲しみ。こっちが今のドラマだなぁと思うのだが仕方ない。とりあえず、高橋是清演じるショーケン見ないと。あの怪演。ショーケンは最後まで本当にかっこいいね。合掌。