きゃめる 投げ銭ライブ 新宿ダブリナーズ

久しぶりに知り合いがご贔屓のアイリッシュバンドを聞きに新宿のアイリッシュパブへ行く。「きゃめる」は女の子4人のアイルランド伝統音楽を奏でるグループ。全員が東京芸大卒の才媛。見た目はほわ~んとしているのだが、演奏はキリリと男前。とりあえず「キルケニー」が喉を潤すと演奏が始まった。ホイッスル(笛)の滑らかな旋律がキルケニーと一緒に体の中に流れ込む。ブズーキ(弦)とバウロン(打)が笛に絡まってクルクルル、らせんを描いて走り出す。途中でフィドル(弦)が加わると笑っているような、ちょっと泣いているような微妙な感じになる。軽快なリズムと転調が重なるほどにめまいのような陶酔が襲う。2敗目はギネス。夜が更けていく。きゃめるの演奏が素晴らしいのはいうまでもない。私がなにより素敵だと思うのは彼女たちがとても幸せそうに演奏していること。今、演奏しているこの瞬間、瞬間が好きで好きでたまらない~っていう感じがいい。明日のことも、昨日のことも、頭を悩ますことは多いけれど、我に入り、我に包まれるこのひとときは、すべてを忘れていられる。無敵の時間。