NHK ドラマ10「透明なゆりかご」

清原果耶が産婦人科の17歳の看護助手を演じるドラマ。人気マンガのドラマ化らしい。産婦人科医が瀬戸康史。先輩看護婦が水川あさみ。毎回胸に刺さるような深刻な話を、清原果耶の純粋な目線から静かに語られる。第6回「いつか望んだとき」も、胸に刺さった。堕胎を望む少女をモトーラ世里奈。人里離れた場所で堕胎に応じる老夫婦にイッセイ尾形と角替和枝。ふたりは黙って何も聞かず少女の願いを叶える。モトーラ世里奈のどこを見つめているのか分からないような眼差しが印象的。わずか17歳にして深い悲しみを背負う少女が山道を登ってくる。最後に老夫婦に向けた少女の微笑みがあどけない。「またいつでもおいで」と声をかける老夫婦。少女は少し荷物を下ろせた。命とは何か、母とは何か。家族とは何か。出産を取り巻くさまざまな事象を、ドラマは判断を下すことなく、ただただ前を向いていく人々の姿を追う。映画の「オールアバウトマイマザー」みたいだ。あらゆる女性に向けたドラマ。今回も泣いてしまった。みんなが明日は笑顔になれますように。