安達祐実主演のサスペンスドラマ。売れないミュージシャンの夫(青木崇高)と息子の3人暮らしの妻を演じる。金銭的に苦しい家庭に、ある日、ワケありの大金が手に入る。一度手にした大金を手放せないうちにどんどん沼にハマっていくというお話だが、目が離せない。脚本も面白いし。安達祐実がまた素晴らしい。フライパンを買ってきた夫にキレるくだりに共感を感じた人は多いだろう。何度もここで止めようと思う瞬間にまた何かが起こる。あと少しだけ、これだけは、と思っているうちに抜け出せなくなるという展開に私たちも巻き込まれていく。斜面を滑り堕ちていく時には変な疾走感がある。堕ちていく恐怖を超える何かに魅了されていく自分がいる。スピードがつくと、もう自分では止められない。大きな岩にぶつかるまで、地面に叩きつけられるまで堕ちていく。強盗事件が頻発している。若い男の子たちが実行犯として捕まっている。彼らもまた、もう自力では止められない斜面にいたのだろうか。そうならないのが1番だが、若者を取り巻く環境は想像以上に過酷なのかもしれない。闇に取り込まれないように生きていきたいが、私たちは弱くて、ずるくて、どうしようもない。でも、ダメな自分を見捨てないでね。周りのみんなも大した人間ではないのだから。立派に見える友達も大人たちも、上手に誤魔化しているだけなのだから。