テレビ東京「法廷のドラゴン」

新年のドラマが次々と始まったが、ひとつも面白いのに出会わない。やっぱりテレビは終わったのか。地上波のドラマも終焉かと思っていた矢先、上白石萌音が救世主のように現れた。元女流棋士の弁護士を演じ、バディ役が高杉真宙。「光る君へ」で、吉高の弟を演じていた人だ。加えて事務所のパラリーガル小林聡美というなかなか美味しそうなキャスティング。お話は萌音ちゃんが将棋に例えながら依頼を解決していくという単純な感じ。ここぞという場面で萌音ちゃんご着る赤い振袖袴姿がまたかあでやか。再放送中のカムカムでもそうだがら萌音ちゃんは少し古くさいのがいい。お利口で融通がきかなさそうな主人公にもぴったりハマっている。テレ東ドラマのツボを押さえたセンスの良さがわたしは好き。ここ最近はテレビの真ん中に座っていた人が次々と消えた。大きな会社がぐらぐらしだして、既存メディアの終焉だと騒がしい。我に帰れば、過去を捨て去る時期がきたのかと思う。力を抜いて握った手をゆっくりひらいてみる。思いもかけない静寂のあと聞こえて来る声に耳をすまそう。それが正解なのかどうかは分からないが、今ここに来た偶然を楽しむことにしたい。