「江戸の人気絵師 夢の競演 宗達から写楽、広重まで」 山種美術館

着物で行くと200円引きなので、浴衣で鑑賞。今「蔦重」で話題の浮世絵で、写楽歌麿、贔屓の鈴木春信もあった。春信の何とも言えない軽さと色気が好きだ。上手すぎないのもいい。それに比べて安藤広重は上手い。構図が完璧なのだ。子どもの頃に見た祖父のマッチ箱は東海道五十三次だったのを不意に思い出した。半世紀を越えて蘇る記憶。広重の才能は人物画ではなく、風景画で花開いた。どこで花が咲くかは本人さえ分からないから、人生は面白いし皮肉だ。山種美術館には以前も訪問しているが、北大路魯山人の書や、鈴木其一の屏風絵を見るまで何も思い出せなかった。絵を見て初めて脳内にビビっときた。そうそう、私は確かにここに来たことがあったと。美術館はあまり大きくないので1時間もあれば十分見て回れる。和菓子がいただけるカフェもある。この日は近くのレストランで美味しいお酒と食事を頂いた。帰りに通りすがりの方に浴衣を褒めてもらった。浴衣の模様である夏椿は、「シャラの木」と言うらしい。短歌をなさる方らしく、いいことを教えてもらった。こういうのを贅沢なひとときって言うんだろうなと悦に入る。この日見るもの皆美しい、そんな気分だった。