2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

伊集院静「三年坂」講談社文庫(1992)

知り合いが伊集院静が好きだったと聞いて読むことにした。物置にあったこの本はたぶん昔読んだはずだが、やはり何も覚えていない。短編集でどれもちょっとじめっとした読み心地と、少年の持つ突き抜けた明るさが共存した話だった。決して悲嘆しないしぶとさ…

馳星周「少年と犬」文藝春秋(2020)

「犬」繋がりで読む。馳星周は「不夜城」などハード系小説を何冊か読んだ。そんな彼が直木賞をとった作品がこれ。短編が連なりひとつの話になっている。昔やんちゃしていたクラスメートがすっかり好々爺になっているような作品だった。出て来る人物が訳あり…

湯を沸かすほどの熱い愛(2016)

宮沢りえ主演の映画。ダメダメの夫がオダギリジョー、学校でイジメにあっている娘が杉咲花。夫が蒸発して銭湯を休業している中年ママが宮沢りえ。強く逞しく美しい母はイジメられている娘を根気よく励ます。ある日母親に病気が見つかる。それを境に、夫が知…