林真理子「ルンルンを買っておうちに帰ろう」角川文庫(昭和60年初版)

林真理子出世作。以前読んだかもしれないが、また読んだ。面白かった。今では林真理子は大作家先生。文学賞の審査員だし、大河ドラマの原作者だし、話題の「8050問題」の本も書いている。今では大御所の林真理子だが、その昔はとても面白いお姉さんだった。女の子の本音をテンポよく語り、あの時代にちゃんと階段を登っていった。本人が言うようにあの時代のサクセスストーリーを体現していた。成功には「野心」があった。「野心のすすめ」を読んだ時も思った。もっと野心を育てるべきだったと。しかし、当時の私は野心を卑しいものだと思い、頑張る努力を怠った。怠ける理由にしただけだ。情けないけど、私はそういう輩だった。さて、この本を読んであらためて気がついたのだが、私はどうも林真理子が好きらしい。文春のページも楽しみに読んでいる。何でも気づくのが遅い。もう遅れは取り戻せないけど、ちゃんと前を向いて行けるとこまで行きたいな。あと一歩だけ前に進もぅう。