全然期待していなかったが、とても面白かった。主人公が「3時のヒロイン」福田麻貴さん。このドラマで初めて知ったが、彼女がいい。なによりリアリティがある。永野芽郁ちゃんではこうはいかない。お話は33歳の官能小説家南綾子が婚活という戦国をいかにして生き延びていくかというコメディ。調子のいいイケメン君がなぜか幽霊になって登場する。最近よくあるパターンだが、Wi-Fiが弱いと解像度が落ちるとか、なかなか斬新。若い女性編集者の今どきの態度や、雛形あきこをミキモトと呼ぶセンスなど、いちいちツボにはいる。それにしても婚活は大変。ネットがない時代の若者でよかった。結婚も仕事もやってみないとわからないが、自分で認識している能力も、実際は全然ちがったりするし、思いもかけない適性があったりもする。仕事も結婚もやり直しがきくことはきくが、２回目が必ずしも正解とも限らない。２回失敗は辛すぎるので、２回目は最初よりハードルは上がるし。とはいえ、本人の深刻さとは別に他人から見れば、サバイバルゲームは面白い。一度の人生、何をやっても、何もしなくても、それでいいのだ。やがて終わるその時まで、自分だけは自分を応援してあげましょうよ。
