「トップガン マーベリック」(2022米)

私の年代の人なら見に行く映画。たまたまドルビーシネマだったけど、この映画ならその価値があるかも。お話は還暦の戦闘機乗りであるトムクルーズが年齢を感じさせない活躍でトップガンの若者たちと一緒にまだまだ頑張るって話である。還暦ファンタジー。ジェニファーコネリーが黒島結菜に見えたり、トムクルーズがムキムキ頑張って、今も凄いパイロットを演じていたり、ちょっと文句も言いたくなるのだけど、それでもよくできているので許してしまう映画である。トップガンの若きパイロットたちなどのキャスティングも今風で多彩。女性パイロットが最後に選抜されるあたり、考慮しすぎなのかもと思ってしまったが、私が偏見を持っているだけなのかもしれない。戦闘機のことなど何も知らないが、臨場感があって堪能できた。この手のものが好きな人にはきっとたまらないだろう。とはいえ、見終わって、何だかちょっと寂しい気持ちにもなった。というのも、昨今の世界情勢。敵の基地を爆破させるとか言われても、何が正義で誰が敵なのかと考えてしまう。正義の破壊という名のもとに、実際、今も戦闘は続いているわけだし。映画として楽しめばいいのだろうが、そんなに器用にわりきれない。還暦のトムクルーズ、本物の還暦はあんなにかっこよくないけど、色々考えてはいるのである。