ヘルマ・アフ・クリント展 国立近代美術館

NHK日曜美術館を見て行きたいと思っていったのだが、実際行ってみると少々がっかりした。連休中にもかかわらずそれほど混んでいなかったのもそのせいかな。抽象だしスピリチュアルだし見る人の適性次第というのもある。説明は分かりづらいし、そもそも説明そのものが不要なのかもしれない。言語化しないで鑑賞すればいいのだが、なかなかそれが出来ない。北欧スウェーデン出身のヘルマは20歳前に突然、心に精神的革命が起こって抽象画を書くようになった。それまでは普通の写実的な絵を描いていたが、そこから一気に神秘主義に進路を変えていく。ピンクやオレンジを基調とした大型の絵が大きな部屋の中央に展示されていた。今回のメインの展示である。女性の生涯を描いているのか。少女から大人の女性、老年へとテーマは変化していく。テーマと絵から感じとれるものを、周囲のベンチに座ってゆっくり耽るとよかったのかもしれない。ほんわかした色調と幾何学模様の向こうに何があるのか読み取ろうとしたが、強いメッセージはわたしには届かなかった。ヘルマの絵はこのあと幾何学的な模様も消え、ただ、色だけが流れるだけの絵になってしまう。もはやお手上げ。事前に日曜美術館を見たのも敗因だったのか。何も見ない方がより深いインスピレーションを感じたのか。はたまたヘルマの絵はそもそもそういう絵なのか。一緒に行ってくれた友人たちに感謝である。ヘルマの心象風景は消化不良のまま、その後ゆっくり食事とおしゃべりを楽しんだ。こちらが思いのほか楽しかったのでヘルマの絵も悪くなかった気がしてきた。終わり良ければすべて良し