瀬長島(せながじま)ホテル 日帰り温泉

那覇空港に近い瀬長島に沖縄では珍しい温泉がある。夕暮れ時は西に沈む夕日が見られるそうだが、間に合わず夜の温泉となった。外国人旅行者は沖縄の温泉にもたくさん来ていて、周囲には異国の言葉を話す同じ肌色の人達もいた。露天には岩風呂と、どんぶり風呂(お椀のような湯船)、立ち湯があった。立ち湯は海に面し、空港を発着する飛行機のライトが見える。夕暮れ時はさぞかし綺麗だっただろうに。脱衣所のロッカーの鍵はフロントの人が選んで渡してくれる。私のロッカー付近には、脱ぎ散らかした衣服や子どもの持ち物が散乱している。足の踏み場がない。持ち主親子は髪を乾かしている。「おいおい~!片づけろよ~」と心で悪態をついた。やがて「鍵の渡し方を考えろよ~」と怒りはフロントに向いた。しかし瀬長島ホテルは新しい。白いおしゃれなホテルだ。まあいいかぁ。ホテルに至る海沿いの道にもおしゃれなカフェやらレストランが一杯だった。ぜーんぶ白くてテラス席まであった。カップルで夕日を見に来て素敵~って感じだ。そう。おしゃれで素敵な場所なのだ~。でも、これでいいのだろうか?日本中のおしゃれエリアってみんなこんな感じだ。ヨーロッパ風のカフェやらレストランが「おしゃれ」なのだ。欧米文化の素晴らしさは欧米で感じれば良いのではないのか。極東の島国で欧米風のカフェを楽しんで私たちは喜んでいている。あああ、明治の西欧化はまだ続いている。「おしゃれ」ってなんだろう。お風呂上がりにちょっと思った。