「ふしみ御殿あつらへ」小袖裂と復元小袖 丸紅ギャラリー

日曜日は閉館だったので仕方なく平日の昼間に来た。頂いた招待券で初めて丸紅のビルに入った。ここで働くエリート社員の人たちはどんな人生を歩んできているのだろうかと想像を膨らませながら会場へ。長い廊下は片側に丸紅の歴史が説明してあった。その奥に展示室。真っ先に目に飛び込んできたのは、だいだい色の着物。よく見ると上前と下前の模様が違う。よく見ないとわからない微妙な仕掛けがおしゃれ。この着物の成立過程が丁寧に段階を追って再現されていた。オーディオカイドをきけば、有り難さがもっとよく分かったのだが、残念ながら時間があまりなかった。墨字書きが残っている着物や、着物の切れ端を眺めていたらあっと言う間に展示が終わった。ギャラリーだし、こんなものかもしれない。丸紅には、室町の着物が現存するのかとぼんやり思いをはせた。そういえば何年か前に行ったお茶会でも、室町の茶碗を見せて貰った気がする。あるところにはあるものだ。何もないはずの我が家には物が溢れている。物の価値とはなんだろう。全部捨ててもいいような気さえするが、そしたら自分も要らない気がしてくる。いけない。いけない。極端な思考は人を幸せにしない。はい。今日も頑張りましょう。