たまたま二見町の夫婦岩を見に来たら、ここにマコンデ美術館があることを思い出した。一緒に来た友人たちと伊勢まで来たご縁でマコンデ美術館再訪となった。前回から来たときから20年余り。作品群の素晴らしさにまた息をのんだ。友人の話では現地タンザニアにはこれだけの作品なもう存在しないらしい。彫り師たちは観光客相手の安価な作品ばかり作るようになってしまったらしい。黒檀の滑らかな肌と独特なフォルム。シェタニと呼ばれる精霊やら、ウジャマーという家族のような集団やら、動物やら骸骨やら。どれもこれも私の常識を越えるユニークさと力強さで迫ってくる。特にお気に入りなのは、性愛をテーマにした作品群。ちょっとエロチックでにやにやしてしまうが、色っぽいだけじゃない。悲しみも喜びも強さも残酷さもあって、これぞ生命そのもの。卑俗で高尚なる瞬間をとらえた見事な作品。ほかにはティンガティンガもあり、こちらも素敵。何時間でも見ていられる気がした。館長水野さんは受付して下さった方かな?彼の素晴らしいコレクションに感謝しつつ、多くの人にもっと見てもらいたいなあと切に願う。