東京バレエ団 子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」めぐろパーシモンホール

友人のお嬢さんが出演するというので見に行った。目黒区にある東京バレエ団が毎年行っている夏のイベントらしい。子ども向けとあって客席にはたくさんのお嬢ちゃんとママがいる。始まってすぐに泣きだす子どもがいたりして、お母さんは大変である。平身低頭ペコペコしながら席を立つ。わかりやすく華やかな舞台で、久しぶりのステージというのもあって楽しかった。出演者は日本人ばかりだが、最近はスタイルの良い人が多いなあと感心。友人のお嬢さんも手足の長くて9頭身、美しくて見とれてしまった。コロナ禍で海外で活動していた日本人ダンサーたちもたくさん東京に戻ってきているらしい。こんな時期だが、有望なダンサー達にできるだけ多くの活躍の場が与えられることを祈る。バレエは以前は限られた子女だけが学ぶことを許された芸能だったが、今ではある程度の余裕のある家庭の子女にも開放された。母親の夢が娘の夢になり、美しくも厳しい世界で鍛錬を続ける娘とそれを支える母。母子の物語はダンサーの数だけ存在するのだろう。傍目では分からぬ苦労も多いらしいが、だからこそ得られる果実も甘いのだろう。人生の後半は誰かを応援して生きるのが楽しい。たとえ我が子がいなくても、誰かを応援して、自らの生きるエンジンにする。生きていても仕方ないと思う気持ちが年を重ねる度に強くなる。自暴自棄の穴に陥らないよう、機嫌よく生きていかねば。