保阪正康「敗戦前後の日本人」朝日文庫(1989)

テレビで保阪さんの「最後の講義」を見た。渋い顔で淡々と語る姿と、内容の濃密さに感動したので本を読んでみた。終戦前後の話だ。泥沼の戦いへと導いた人たちへの憤りがこれでもかと綴られていた。読んでいるうちに、怒りが、現政府への不満と重なって私も腹がたってきた。医療保険を人質にして、弱い立場にある人たちをないがしろにする人たち。この本で保阪氏が罵るあの人達と同じ匂いがしてならない。私達は戦前の日本人が歩んだ同じ道を歩いているのかもしれない。そう思うと、絶望と怒りが倍増してくる。そこで思い出したのがマハトマ・ガンジー。カンジーの塩の道。権力に簡単に従ってはいけないね。なるべく、不服従を目指したい。非暴力と不服従だ。黙して反抗しようと思う。誰かを踏みつけていると必ず、踏みつけられるよ。因果応報。私達は戦うべき敵がいることをもう一度意識しないといけない。叩くのは、広末涼子じゃないのだ。