瀬戸内寂聴訳「源氏物語」第一ニ巻 講談社

読むなら今だと思い全10巻に手をつける。最初の2巻読了。葵の上が亡くなり、藤壺が尼になり、紫の上は初体験、朧月夜との密会がばれるところまで読んだ。盛り沢山で面白いところだし、こりゃ帝も夢中になるわと、大河ドラマ一条天皇を思い出す。恋愛系の作家は結局源氏物語に回帰していくのかしら。大河の脚本家大石静もそうだし、谷崎潤一郎も全訳していたなあ。今回、瀬戸内寂聴さんの現代語訳を読んで初めて、ちゃんと源氏物語を読んでいなかったことに気がついた。漫画と超簡単訳で分かった気分でいた。現代語訳とはいえ難しい言葉や表現はちらほら。でもこの豪華な単行本には訳注も図解もあり大変分かりやすい。読めば読むほど、大河ドラマの藤式部と重なり、ドラマも楽しい。今の勢いで終わるまで読み上げたいし。ついでに「あさきゆめみし」も再読したい。それにしても源氏物語は千年の時を越えてこうして読み継がれ、かつ魅了してきたことは凄い。大谷翔平クラスの快挙である。考えてみれば、平安時代は文学が政治を左右していた。和歌をさらさら、仮名文字をさらさら、艶やかで雅な世界は真剣勝負の世界でもあった。その中心が女性作家だったとすれば、女性の小説家たちが見過ごすわけにはいかないはずだ。何でもかんでも日本礼賛もしたくない。何でもかんでも日本はダメだとも思いたくない。元気なうちは、それを見極める努力をしたいね。