TBS「恋する妻たち」

大石静の脚本だから、これくらい生々しくても当然なのだが、さすがだなあ。おいくつなのかはわからないが、昔から変わらず、女性のえぐさを描いてくれる。ドラマは、木村佳乃、吉田羊、仲里依紗が恋する妻たちを演じる。初回から不倫、夫の失踪、部下からの誘惑、盛りだくさんで妖しい。美しい女優さんたちを見るのは楽しい。ともあれ、一生一人だけを愛し続けるなんて生物学的にも無理らしいから、既婚であろうがなかろうが、母だって、妻だって恋をする。いけ好かない弁護士の妻役の仲里依紗は売れっ子落語家にひかれていく。その落語家を演じる阿部サダヲ。色っぽいと話題になってた。確かに小泉孝太郎よりグッとくる。阿部サダヲは「いだてん」の時もよかった。だんだんよくなる。さて、恋する人は色っぽいのかどうかは分からないが、多少なりとも見かけに気を使うから、年齢よりも若く見えるのかもしれない。もういい歳なんだから。イタイ女にはなりたくない。いろいろ考えるとどうしたらいいかわからなくなるが、真面目くさって、ただ老いるよりも多少淫らなことを考えていたい。生々しく生きるのもいい。そもそも生きるとは、そういうことなんだし。