国立劇場劇場 文楽8月9月公演 「第二部:菅原伝授手習鑑 他」

人生2度目の文楽鑑賞。前回は冬だったので着物で出かけたが、今回は猛暑のため洋服。それでも会場内には着物でお越しの人もちらほら。着物愛が熱い。国立劇場は10月末で閉館。建替え工事に入るらしい。古くなっているが、今も素敵な建物だ。最近の改築はつまんない建物になることが多い。文楽同様、次の時代に繋がる建物になりますように。さて、そもそも文楽は大阪が本場。東京でも文楽を!となり、本拠地になったのがここ国立劇場たったらしい。今回の演し物は、菅原伝授手習鑑の寺子屋の段。松王丸夫婦が我が子を差し出して主君の息子を助ける話。胸に迫る話だが、太平洋戦争で『天皇陛下万歳』といって死んていった若者たちのことを思い出した。私たちは、どうも命の儚さに美を見てしまう。大事な何かのために命を差し出すことを美徳とする。イスラム原理主義者たちの自爆テロも想起した。命が軽い。舞台は義太夫の語り、三味線の音色に酔いしれた。字幕と舞台の位置の関係で人形がイマイチ集中して見えなかったのが残念。次回はもっと勉強して、もちろん着物を着て行きたい。