遠い太鼓Distant drum (1951米)

村上春樹の小説の映画かと思って録画していたのかもしれない。見たら全く違う古い古い映画だった。ゲーリー・クーパーが主人公でイケてる将軍を演じ、先住民の捕虜になっている白人たちの救出に奮闘するお話。ひねりは全くない。先住民が乱暴で無知な存在として描かれ、彼らを騙したり、戦ったりしながら将軍チームが最後に勝つ。そういう時代の映画だった。フロリダのエバーグレーズ国立公園で撮影をしたことが最後に明示されていた。フラミンゴやら、ワニやら野生動物が随所に登場。こういうのが当時は新しかったのかもしれない。マナティーが暮らすクリスタルリバーをバチャバチャと将軍率いるチームが進み、ワニに襲われそうになったりしていた。ある意味エンターテイメント感はたっぷりあって飽きずに見られた。先住民の描き方は今ではありえない感じだが、職場の環境も、家庭内のパワーバランスも、随分変わってしまった。今の正義も何年かしたらまた変わるのかもしれない。これから長く生きてそれを見るのも楽しいかもしれない。、小さなことで一喜一憂せず、大きな流れを見て判断できる大人になりたいと思いつつ来たが、大人も後半、いまも些末なことで心がざわつく。